【キャラデザの極意】「目」だけで性格と物語を描き分ける!7つの「国顔タイプ」徹底解説
2025年11月5日
はじめに:なぜ「目」はキャラクターの魂を語るのか?
イラストレーションにおいて、キャラクターの「目」は、そのキャラクターの性格、背景、そして秘められた物語を伝える上で、最も強力なパーツです。たった数本の線の角度やまぶたの形を変えるだけで、キャラクターの印象は「カリスマリーダー」から「儚げな姫」まで劇的に変化します。
「キャラクターの性格に合った目が描けない」「全員同じような目になってしまう」と悩んでいませんか?
今回、私たちはオンラインイラスト教室「Sketch Palette」が公開した「国顔タイプ 目だけで描き分け」の動画を参考に、キャラクターに深い物語性と個性を与える7つの「目の描き分けパターン」と、それぞれの目が持つ意味を徹底解説します。
この記事を読んで、あなたのキャラクターの瞳に、見る人の心を掴む「魂」を宿しましょう!
7つの「国顔タイプ」に見る、目の描き分けの法則
動画では、キャラクターの持つ背景や役割を「国」というテーマで分類し、7つの特徴的な目の描き分けを紹介しています。これらのパターンは、あなたのキャラクターデザインの引き出しを劇的に増やしてくれます。

1. 建国顔(けんこくがお):カリスマリーダータイプ(動画 0:05-0:07)
- 特徴:国を建てるほどのリーダー、カリスマタイプ。
- 目の描き方:
- 強い意志を感じさせる「ツリ目」がベース。
- 目のフチ(輪郭線)が太く、はっきりしている。
- 上まぶたのラインが目尻に向かって鋭く上がり、目頭はしっかりと切り込んでいる。
- 黒目(瞳孔)は比較的小さく、視線が鋭い。
- 効果:この目は、キャラクターに「自信」「強い意志」「威厳」を与えます。主人公、ライバル、あるいは王族や将軍など、他人を導く力強いキャラクターに最適です。
2. 傾国顔(けいこくがお):魅力を持つ美人タイプ(動画 0:08-0:10)
- 特徴:国を傾けるほどの魅力を持つ美人。
- 目の描き方:
- わずかに「タレ目」気味で、優美なアーチを描く。
- 上まぶたのラインが滑らかな曲線で、目尻が少し下がっている。
- 「まつ毛」が長く、多く描かれており、目元に色気と華やかさを加えている。
- 効果:この目は、キャラクターに「美しさ」「色気」「ミステリアスな魅力」を与えます。「傾国」の名の通り、周囲を惑わすような魔性の魅力を持つヒロインや、妖艶な悪役にも適しています。
3. 護国顔(ごこくがお):武人のようなタイプ(動画 0:11-0:12)
- 特徴:国を護るような、武人、騎士タイプ。
- 目の描き方:
- 目の形は「タレ目」と「ツリ目」の中間。
- 最大の特徴は、「上まぶたの線が太く、直線的」であること。
- まつ毛などの装飾は少なく、力強い線で構成されている。
- 効果:この目は、キャラクターに「誠実さ」「実直さ」「強靭な精神力」を与えます。主人公を守る騎士や、忠義に厚い兵士、あるいはスポーツマンシップに溢れるキャラクターにぴったりです。
4. 敵国顔(てきこくがお):野心を持つタイプ(動画 0:13-0:15)
- 特徴:鋭い目立ちで野心を持つ顔。
- 目の描き方:
- 全体的に「ツリ目」で、目の形がシャープで細い。
- 「建国顔」よりもさらに鋭く、目尻が切れ上がっている。
- 瞳孔が小さく、いわゆる「三白眼(さんぱくがん)」(黒目の上下左右の三方が白目)に近い印象。
- 効果:この目は、キャラクターに「冷酷さ」「野心」「緊張感」を与えます。主人公と敵対するライバルや、目的のためなら手段を選ばない知的な悪役に最適です。
5. 救国顔(きゅうこくがお):希望を感じさせるタイプ(動画 0:16-0:18)
- 特徴:老若男女に好かれる希望を感じさせる顔。
- 目の描き方:
- 目の形は「タレ目」がベース。
- 黒目が大きく、瞳孔が開いている(光を多く取り込んでいる)。
- 下まぶたのラインが緩やかなカーブを描き、目全体が丸く、優しい印象。
- 効果:この目は、キャラクターに「純粋さ」「優しさ」「包容力」を与えます。人々を癒し、希望を与える聖女や、心優しい主人公、あるいは愛されるマスコット的なキャラクターに適しています。
6. 継承顔(けいしょうがお):麗しいタイプ(動画 0:19-0:21)
- 特徴:王子様・継承者を思わせる麗しい顔。
- 目の描き方:
- 目の形は「傾国顔」に似ているが、より中性的。
- まつ毛の装飾は控えめだが、上まぶたと下まぶたのラインが滑らかで、整っている。
- 目尻がすっと流れるように描かれ、品がある。
- 効果:この目は、キャラクターに「高貴さ」「品格」「儚さ」を与えます。王族や貴族の末裔、あるいは美少年・美青年といった、育ちの良さを感じさせるキャラクターに最適です。
7. 亡国顔(ぼうこくがお):儚美なタイプ(動画 0:22-0:24)
- 特徴:儚い・陰を感じる耽美な顔。
- 目の描き方:
- 瞳の力が弱く、目が半分閉じているような「眠たげな目」。
- 上まぶたのラインが重く、瞳孔に少しかかっている。
- 目の下のクマや、まつ毛が強調されていることが多い。
- 効果:この目は、キャラクターに「気だるさ」「アンニュイな雰囲気」「過去のトラウマ」や「疲労」を感じさせます。国を失った王族や、秘密を抱えたキャラクター、あるいは無気力な天才など、複雑な内面を持つキャラクターに深みを与えます。
描き分けの核心:「線の角度」と「瞳孔の大きさ」
これらの7タイプを分析すると、目の印象を決定づけるのは、主に以下の2つの要素であることがわかります。
- 線の角度(ツリ目 vs タレ目):
- ツリ目(建国顔、敵国顔):目尻が上がるほど、キャラクターは「強く」「攻撃的」で「意志的」な印象になります。
- タレ目(傾国顔、救国顔):目尻が下がるほど、キャラクターは「優しく」「受容的」で「穏やか」な印象になります。
- 瞳孔とまぶた(目の開き方):
- 瞳孔が大きい(救国顔):光を多く取り込むため、「純粋」「好奇心旺盛」「優しい」印象を与えます。
- 瞳孔が小さい(敵国顔):光を制限するため、「鋭い」「冷たい」「警戒心が強い」印象を与えます。
- まぶたが重い(亡国顔):瞳を覆い隠すことで、「眠たげ」「無気力」「ミステリアス」な印象を与えます。
まとめ:あなたのキャラクターに最適な「目」を見つけよう
今回解説した「国顔タイプ」の7つのパターンは、キャラクターの性格や物語を「目」だけで表現するための強力なデザインテンプレートです。
- 建国顔:強い意志を持つリーダー
- 傾国顔:人々を惑わす美人
- 護国顔:誠実で力強い武人
- 敵国顔:冷酷な野心家
- 救国顔:希望を与える優しい存在
- 継承顔:高貴で麗しい継承者
- 亡国顔:儚さと陰を持つ耽美な存在
これらの描き分けテクニックをマスターし、あなたの描きたいキャラクターの性格や物語に合わせて使い分けることで、イラストの表現力と説得力は飛躍的に向上するでしょう。
さあ、あなたもオンラインイラスト教室「Sketch Palette」のような場所で、キャラクターデザインの奥深さを学び、表現の幅を広げてみませんか?

