【簡単4ステップ】プロが教える「質感のある肌の塗り方」:透明感と血色を生むデジタルテクニック
はじめに:なぜ、あなたの肌塗りは「のっぺり」してしまうのか?
イラストレーションにおいて、キャラクターの「肌」は、そのキャラクターの生命感、体温、そして透明感を伝える上で最も重要な要素です。しかし、「どう塗ってもプラスチックやマネキンのように平面的になってしまう」「血色感がなく、不健康そうに見える」と、肌の質感表現に悩む方は非常に多いです。
この「のっぺり感」の原因は、肌が持つ色の「層」を理解していないことにあります。肌は単一の色ではなく、皮膚の下にある血管や、光の反射によって複雑な色合いを持っています。
今回、私たちはオンラインイラスト教室「Sketch Palette」が公開した「簡単4ステップ!質感のある肌の塗り方」の動画を参考に、デジタルイラストで誰でも簡単に「透明感」と「血色感」のある肌を生み出す4つのステップを徹底解説します。
この記事を読んで、あなたのキャラクターに生き生きとした体温を宿らせましょう!

ステップ1:グラデーション—「光と影」の土台を作る
肌の質感を表現する最初のステップは、顔全体の立体感を大まかに捉える「グラデーション」です。
Point 1. グラデ(グラデーション):顔の凹凸を意識する(動画 0:04-0:09)
- 塗る前の準備:まず、肌全体をベースカラー(単一の肌色)で塗りつぶしておきます。
- グラデーションの入れ方:動画では、「エアブラシで顎から鼻の下までグラデーション」を入れています。これは、顔の中で比較的「影」になりやすい部分(顎の下、首、鼻の下、目のくぼみ)に、ベースカラーよりもわずかに暗く、彩度の低い色をふんわりと乗せる工程です。
- 目的:この最初のグラデーションが、顔全体の「最も大きな立体感」の土台となります。いきなり細かい影を描き込むのではなく、まず大きな光と影の流れをエアブラシで作ることが、自然な立体感への第一歩です。
ステップ2:血色—「生命感」を吹き込む
肌が「生きている」と感じる最大の理由は「血色」です。この血色をどこに、どのように置くかが、キャラクターの健康状態や感情を表現する鍵となります。
Point 2. 血色:エアブラシで「赤み」を加える(動画 0:10-0:18)
- 血色を入れる場所:動画では、「頬、鼻、唇、耳」にエアブラシで血色(赤みがかったピンクやオレンジ)を入れています。
- なぜ、そこに入れるのか?:これらの場所は、皮膚が薄く、毛細血管が集中しているため、最も血色が透けて見えやすい部分です。
- 頬・鼻・耳:顔の中で最も外側にあり、日光や冷気にさらされやすいため、赤みが出やすい。
- 唇:粘膜に近いため、常に血色が表れます。
- 鼻の削り方:「鼻はダイヤ形になるようにベースで削る」というヒントは、鼻の立体感を出すための重要なテクニックです。鼻全体に赤みを乗せた後、鼻筋と鼻先に光が当たる部分を、元のベースカラーで削り(塗り直し)、鼻の「高さ」を表現します。
- 効果:この血色のステップにより、キャラクターは一気に「体温」と「生命感」を手に入れます。
ステップ3:陰—「立体感」を確定させる
土台となるグラデーションと血色が準備できたら、次は骨格やパーツの凹凸を明確にする「陰(影)」を描き込みます。
Point 3. 陰:ガイドに沿って影を描く(動画 0:19-0:42)
- 影を入れる場所:影は、光が当たりにくい「凹んだ部分」や「物が落ちる影」に入れます。動画では、「まぶた、鼻、唇、耳、首」に影を入れています。
- まぶた・唇:目のくぼみや、唇の下のくぼみ。
- 鼻:鼻の側面や、鼻の下(人中)。
- 耳:耳の複雑な溝。
- 首:顔(アゴ)が落とす影。
- 影の色選び:影の色は、単にベースカラーを暗くした色(グレー)を選ぶと、肌がくすんで見えます。血色感を維持するため、ベースカラーよりも「彩度が高く、少し赤みや紫がかった暗い色」を選ぶのがプロのテクニックです。
- ブラシの推奨:動画では、影を塗るブラシとして「クリスタ→ゆゆゆPブラシ(無料)」「アイビス→フェードブラシ」がおすすめされています。これらのブラシは、色の境界を柔らかく馴染ませるのに適しており、肌の滑らかな質感を表現するのに役立ちます。
ステップ4:ハイライト—「質感」と「透明感」の仕上げ
最後のステップは、肌に「光沢」と「透明感」を与えるハイライトです。これが、肌を「ちゅるん」とした質感に仕上げる鍵となります。
Point 4. ハイライト:光沢と立体感を加える(動画 0:43-0:53)
動画では、2段階のハイライトを入れています。
ピンポイントのハイライト:まず、光が最も強く当たる「凸」の部分に、強いハイライトを置きます。「加算発光20%のGペンでポツンと入れる」とあるように、鼻先、唇、目頭など、最も前に出ている部分に、小さく鋭い光を入れます。これが、肌の「ツヤ感(光沢)」を表現します。
全体に白を乗せる:次に、エアブラシなどで「おでこ全体に白を塗る」とあります。これは、おでこや頬骨といった、顔の中で最も広く光を受ける「面」を明るくし、顔全体の立体感をさらに強調するテクニックです。
- 効果:この2種類のハイライトを使い分けることで、「点」の光沢と「面」の明るさが両立し、肌にリアルな立体感と「質感」が生まれます。
まとめ:あなたの肌塗りを「生命感あふれる質感」へ
今回解説した「質感のある肌の塗り方」の4つのステップは、デジタルイラストで肌の魅力を最大限に引き出すための、非常に論理的で効果的なプロセスです。
- グラデーション:顔全体の大きな凹凸をエアブラシで捉える。
- 血色:頬、鼻、唇、耳に赤みを加え、生命感を吹き込む。
- 陰:骨格のくぼみに赤みのある影を入れ、立体感を確定させる。
- ハイライト:点(光沢)と面(明るさ)で、質感と透明感を仕上げる。
これらのステップを順番に重ねていくだけで、あなたの描く肌は、平坦な「塗り絵」から、体温と透明感を備えた「生き生きとした皮膚」へと進化するでしょう。
さあ、あなたもオンラインイラスト教室「Sketch Palette」のような場所で、肌塗りの奥深さを学び、表現の幅を広げてみませんか?

