【脱・ヘルメット髪】アニメでよく見る「M字前髪」の描き方:立体感を生む3つの黄金則
はじめに:なぜ、あなたの描く前髪は「のっぺり」してしまうのか?
イラストレーションにおいて、キャラクターの「髪型」、特に「前髪」は、顔の印象を決定づける最も重要なパーツの一つです。中でも「M字前髪」は、アニメや漫画の主人公によく見られるスタイルで、キャラクターにシャープさやクールな印象を与えます。
しかし、このM字前髪は、描き方を間違えると一気に「のっぺり」とした不自然な印象、いわゆる「ヘルメット髪」になってしまいます。
今回、私たちはオンラインイラスト教室「Sketch Palette」が公開した「アニメでよくみるM字前髪の描き方」の動画を参考に、初心者が陥りがちなNG例と、プロが実践する立体感あふれる前髪を描くための3つの黄金則を徹底解説します。
この記事を読んで、あなたのキャラクターの前髪に、自然な毛の流れと立体感を与えましょう!

ステップ1:NG例の分析—なぜ「まっすぐ」描くと不自然なのか?
まず、なぜ前髪が不自然に見えるのか、その原因を理解することが上達への第一歩です。
Point 1. 悪い例:前髪に前後感がなく、毛流れがまっすぐ(動画 0:04-0:17)
動画で示されている悪い例(青い髪)には、不自然に見える3つの共通点があります。
- 前後感がない:前髪がすべて「一枚の板」のように、平面的に描かれています。実際には、前髪にも手前にある毛束と奥にある毛束が存在します。
- つむじからの毛流れがまっすぐ:頭の丸みを無視し、つむじから毛先まですべての線が「まっすぐ」下に落ちています。
- 動きがない:毛束が均一で、まるで「カツラ」や「ヘルメット」を被っているかのように硬い印象を与えます。
これらの問題はすべて、髪の毛を「線」としてではなく、頭という球体に生えている「毛束の集合体」として捉えていないことに起因します。
ステップ2:黄金則1—「つむじ」を意識し、毛流れを「放射状」にする
立体的な髪を描くための最初のルールは、髪が生える起点である「つむじ」を意識することです。
Point 2. つむじをあえて左右どちらかに描く(動画 0:20-0:33)
- つむじの位置:NG例では、つむじが頭の真ん中にあり、毛流れが左右対称で不自然でした。良い例(赤い髪)では、つむじを「あえて左右どちらかに」ずらして設定しています。
- 放射状の毛流れ:つむじの位置を決めたら、そこを起点として「放射状」に毛流れのガイドラインを引きます。髪の毛は、頭の丸みに沿って流れるため、まっすぐではなく「カーブ」を描きます。
- 効果:つむじをずらし、毛流れを放射状に意識するだけで、髪の毛全体に自然な「動き」と「流れ」が生まれ、ヘルメット感が解消されます。
ステップ3:黄金則2—「前後感」でM字前髪に立体感を出す
M字前髪がM字に見えるのは、中央の毛束が手前(前)にあり、その両脇の毛束が奥(後ろ)にあるからです。この「前後感(レイヤー構造)」こそが、M字前髪の核心です。
Point 3. 前髪に前後の段をつける(動画 0:20-0:41)
動画では、この前後感を「赤(前)」と「緑(後ろ)」の2つのレイヤーで分かりやすく解説しています。
- 後ろの毛束(緑):まず、奥側にある毛束(M字の谷間の部分)を描きます。これはキャラクターの額に比較的近い部分です。
- 手前の毛束(赤):次に、後ろの毛束の上に重なるように、手前にある毛束(M字の山の部分)を描きます。この時、手前の毛束は、後ろの毛束よりも「少し長く」「少し太く」描くと、より立体感が強調されます。
- M字の形成:この「赤(前)」と「緑(後ろ)」の毛束が組み合わさることで、自然なM字前髪のシルエットが完成します。
Point 4. 細かい毛束で情報量を足す
- 毛束のディテール:ベースとなる前後2層の毛束を描いた後、さらに「細かい毛束(アホ毛や、流れから外れる毛)」を足していきます。
- 効果:これらの細かい毛束が、髪の毛の「柔らかさ」や「空気感」を演出し、イラストの情報量を増やし、完成度を高めます。
まとめ:あなたの前髪を「生き生きとした毛束」に変える
今回解説した「M字前髪の描き方」のテクニックは、M字以外の髪型にも応用できる、立体的な髪を描くための基本法則です。
- NG例を反面教師とし、「まっすぐ」で「平面的」な描き方を避ける。
- 「つむじ」の位置を決め、頭の丸みに沿った「放射状の毛流れ」を意識する。
- 前髪を「手前の毛束」と「奥の毛束」の2層に分け、「前後感(立体感)」を出す。
これらの法則を習得すれば、あなたの描く髪型は、不自然な「ヘルメット」から脱却し、キャラクターの動きに合わせて流れる「生き生きとした毛束」へと進化するでしょう。
さあ、あなたもオンラインイラスト教室「Sketch Palette」のような場所で、髪の描き方の基礎を徹底的に学び、キャラクターイラストの完成度を格段に向上させてみませんか?

